──日本が見落としてきた経済の土台とは? 「市場経済を応用研究とするなら、贈与経済は基礎研究である」 この比喩は、現代日本の停滞を読み解くうえで非常に重要な示唆を与えてくれます。 応用研究がどれほど優秀でも、基礎研究が痩…
前回の記事では、贈与経済圏を拡大・強化する方法として「助け合い精神の復活」が重要であり、その実現を後押しする仕組みとしてベーシックインカム(BI)が有効であることを論じました。 しかし、BIと贈与経済の関係には、もうひと…
前回までは、市場経済の侵食に対して贈与経済を守る「防衛戦略」の重要性を論じてきました。今回は、そこからさらに一歩踏み込んで反攻戦略について検討してみたいと思います。 反攻とは、守勢から攻勢へ転じることです。現在、市場経済…
すでに考察したように、市場経済を社会に埋め戻す方法には「市場経済の膨張力の抑制」と、「贈与経済圏の防衛・強化」というふたつがあります。 前回までは、そのうち市場経済の膨張力の抑制について検討してきましたが、今回からはもう…
貨幣権力そのものを正面から弱める方法 ここまで、貨幣権力を弱める手段として、相対的に低下させる方法に加え、絶対的に低下させる方法について考察してきました。ただし前段で考察したのは絶対的に低下させる方法といっても、まだいく…
この記事は、前に書いた「ベーシックインカムと念仏札──交換を超える社会へのヒント』をもとに改めて書き起こしたものです。 ベーシックインカム(BI)は、一般に「すべての人に無条件で一定額のお金を給付する制度」と捉えられてい…
──贈与経済圏の再生がもたらす「絶対的」な力の低下とは 前の記事では貨幣権力を低下させる方法として、もっぱらそれを相対的に低下させるアプローチを検討してきました。あえて「相対的」なアプローチに限定したのは、先にも述べたよ…
ある小さな町の外れに、一軒の古びたホテルがあった。季節は秋。観光客もまばらな平日の午後、ひとりの旅人がふらりとフロントに現れた。 「一週間後にまた戻ってくる。 それまでこの100ドル札を預かっておいてくれないか?」 そう…
ここまで、貨幣権力がどのように社会を歪めてきたか、また、その力をどのように制御すればよいのかについて考察してきました。ところで、歴史を振り返ると、そこには同じような問題意識を持ち、貨幣改革に取り組んできた先人たちがいます…
前回の記事では、市場経済の膨張力の根底に「貨幣権力」があることを指摘しました。そして、今私たちが議論しているのは、「どうすれば市場経済の膨張力を抑えられるか?」という問題です。 そうであるなら、「だったら貨幣権力を弱体化…