近年、「アンチワーク」という言葉が注目されるようになりました。これに対してはしばしば、「働きたくない若者の甘え」や「努力を否定する風潮」として批判されがちです。しかし、本当にそうなのでしょうか。 私は、アンチワークーーこ…
『肩をすくめるアトラス』という小説があります。 ロシア系アメリカ人作家のアイン・ランドが1950年代に書いた作品です。この作品は、新自由主義や極端な自由市場思想の「バイブル」として、今なお多くのビジネスリーダーや政治家た…
「自分が稼いだお金は自分のものだ。それを税金として取り上げ、他人に配るのは財産権の侵害ではないか?」 「働かない人を助ける義務なんてない。それは自己責任だ」。 最近、SNS上でこうした意見を目にすることが多くなりました。…
「お金」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか? 多くの人が真っ先に連想するのは、「いつまでも変わらない価値」ではないでしょうか。かつてそれが裏付けとして持っていた金(ゴールド)のように、錆びることも朽ちることもなく永遠…
SNSなどを見ていると「お金のいらない社会を目指そう」という主張をしばしば目にします。貧困、格差、環境破壊、戦争――たしかに、現代社会を悩ます問題の多くが、その根底においてお金と密接につながっています。そう考えると、「諸…
ベーシックインカムや生活保護といったセーフティネットについては、しばしば「弱者を助ける制度」「困っている人のためのもの」という前提で議論されています。しかし、この理解は本質を外しています。 セーフティネットは、特定の誰か…
「働きたくない」という言葉を耳にするとき、私たちはつい、それを「楽をしたい」「怠けたい」という文脈で捉えてしまいがちです。しかし、本当にそうなのでしょうか。 近年注目される「アンチワーク」という考え方の根底にあるのは、単…
前回の記事の続きです。 最後に、BIの財源を考えるうえで、参考になるアイデアを紹介しておきましょう。それは、貨幣発行益を財源にする方法です。 貨幣発行益とは、貨幣を発行することで得られる利益のことです。たとえば1万円札の…
ベーシックインカム(BI)をめぐる議論では、必ずといっていいほど「財源がない」という声が上がります。これに対して前回の記事では「財源を社会の余剰ととらえる観点」から根本的な反論を試みました。 とはいえ、多くの人が財源がな…
前回の記事の続きです。 財源を供給力が生み出す余剰ととらえれば、これだけ生産力が発展した現代日本においてBIの財源がないなどありえないことは理解していただけたのではないでしょうか。しかし、問題はその余剰の「量」をどうやっ…