日本に供給不足の問題はない

よく供給不足(人手不足)を懸念する声を聞くが、私に言わせれば何の寝言かと思う。国民のほとんどが第一次・第二次産業に従事していた明治時代ならいざしらず、国民の6割以上が第三次産業に従事している21世紀の日本で人手不足が問題視されていること自体、おかしいとは思わないだろうか?

そもそも資本主義のもとでは、職業もまた競争原理にさらされている以上、不人気な職業から人気の高い職業へ流れるのは自然なこと。そのため一部の業界で供給力不足が生じるのは資本主義社会の常であり、それは何も今に始まったことではない。そしてそういったものも含め需給バランスによって自動調整されるのが市場原理であり資本主義というものではなかったのか?

もしも、それが自動調整されないとすれば、それはもともと市場経済になじまないものであり、民間に任せるべき事業ではなく政府が行うべき公的事業であることを示している。またそれとは別の理由で不足しているのであれば、それは市場経済(資本主義)自体が行き詰まっている証と見るべきだろう。

したがって供給不足の業界があるなら、まずは賃金を上げるか、イメージアップを図るべく業界全体が努力する必要がある。それでもうまくいかなければ国営化するなり、手厚い支援をするなりして政府の管理下に置くべきだろう。

もしそれでもうまくいかなかったら‥? それはもう資本主義自体が行き詰まったということだから、それこそ抜本的な改革を行うべくシステムに大鉈を振るうか、もしくは座して死を待つしかなかろう。