外敵と戦うこと、自然の脅威に立ち向かうため土木工事を敢行することー。そうした仲間のために命を張る行為は当然ながら共同体内部で高く評価されてきた。働くというのは本来共同体のために労働することを意味し、労働の美徳というのもそ…
裁量労働制をめぐる議論が紛糾している。とくにいわゆる「左側」の人たちからの攻撃が目立っている。 しかしその論法にはかなり違和感を覚える。そうした議論はすべて市場原理を是認した上での議論だからだ。 そもそも市場原理の上で労…
こういうと反発する人もいるかもしれないが、かつて世界を席巻した植民地主義というのは、ビジネスのひとつのスタイルであった。 それはライバル会社に資源を奪われないよう鉱山とその周辺の労働力を軍事力でもって独占するやりかたであ…
「食事をおごる」という行為からもわかるように、人は「贈与すること」で相手の優位に立とうとすることがある。もちろん相手はその贈与に見合うだけの返礼をしない限り、贈与者に対して劣位に立つことになる。これはポトラッチの名でも知…
ベーシックインカムは天使か悪魔か? アメリカで史上最大の実験 「私が分からないのは」とアルトマン氏が語る。 「UBIによって、人はより幸福になれるのか、生きる意味や充足感を得るために、仕事は不可欠なのかということだ」。 …
AIは人間の仕事を奪うのか? 歴史が示す意外な事実 今日はこの記事↑をネタにしたい。 この手の議論によくあるのだが、社会全体としての視点ばかりが強調され、個人としての視点が無視されているのが気になる。 社会全体としてみ…
「金を払う」とは仕事に責任を負わせること、「金を貰う」とは仕事に責任を負うことだ。金の介在しない仕事は絶対に無責任なものになる。 こう偉そうにのたまう人は、人間の行動をたかだか数百年程度しかない市場交換の歴史からのみ即断…
こちらにベーシックインカムとも関係しそうな面白い対談記事がありましたのでご紹介します。人間をふくむほとんどの動物には、「労働を好む」本能があるという話です。 対談では、そのことから「年を取って、引退して、年金もらって、…
日本人の多くが自分の仕事にやりがいを感じられなくなっているように思う。私(50代後半)の個人的な感覚からしてもそのように感じる。以前はそれなりに仕事が楽しかったし、それなりに充実もしていた。 しかし最近、そうは感じられな…