行動経済学者ダン・アリエリーの実験によると、 人はお金が絡む「市場規範」のもとでより、お金の絡まない「社会規範」のもとで熱心に働くことがわかったという。 つまり、人を行動へと動機づけるのはお金より社会的意義(物語)だとい…
お金は労働の対価だから価値があるという考え方の裏には、労働が苦行でなくなったらお金の価値がなくなるし、それは困るという考え方がある。 だから労働というこの世の「地獄」をなくそうとは誰も本気で思わないのだろう。
人々を楽にするためーーというのが(少なくとも市場経済における)労働の本来の目的である。 それを追求すれば必然的に「労働という苦痛」も一掃されることになる。 しかし自らは自らを否定できないのと同様に労働も労働を否定できない…
日本も昔、そうだったようだが医者を下賤な職業とみなす文化もある。 つまり「働きがいのある職業」など文化によってころころ変わるということだ。 十分な報酬さえあれば現在の3Kワークも若い男性が憧れる英雄的な仕事とみなされる時…
働くことがこれほどつまらなくなったのは仕事でマウントする以外、自分のプライドを保てない人が多くなったからだ。 だから些細なところでポイントを稼ごうとするし、その矛先は大概マウントしやすい新人に向く。 そうしたマウント合戦…
経済の視点からは微妙ではあるが、投資家という肩書きが社会的に認知されてきたのはそれ自体いいことだ。特筆すべき学歴や技能、キャリアがなくても社会的に認められるということだからだ。事実上のニートであっても投資家を自称するだけ…
AIの進化で仕事がなくなっても新しい仕事が生まれるから問題ない、という人は数字だけ見て生身の人間を見ていない。 その新しい仕事に必要なスキルを得るのに一体どれだけの時間とコストがかかるかを考えたことがあるのか? 仕事に要…
竹林の一愚ツイッターアカウント→ ●実体経済に回るマネーの絶対量が不足している。そうである以上、焦げ付く人が出るのは当然であろう。これはイス取りゲームであり、個人の努力の範疇を超えた現象である。 ●晴れの日にしか傘を貸さ…