お金は労働の対価だから価値があるという考え方の裏には、労働が苦行でなくなったらお金の価値がなくなるし、それは困るという考え方がある。 だから労働というこの世の「地獄」をなくそうとは誰も本気で思わないのだろう。
生産力向上は消費者の有効需要がボトルネックになる。 有効需要が拡大しなければ投資は拡大しないし、投資が拡大しなければ生産も拡大しないからだ。 宇宙へも飛び出す程のテクノロジーを誇りながら、我々の生産力は消費者にお金がない…
GDP(国内総生産)の計算式は、Y=C+I+G+(X-M)である。 ここでYは生産額、Cは消費額、Iは投資額である。 この式からもわかるように、投資ばかり増えても消費が増えなければしようがないだろう。 投資需要が投資を呼…
人々を楽にするためーーというのが(少なくとも市場経済における)労働の本来の目的である。 それを追求すれば必然的に「労働という苦痛」も一掃されることになる。 しかし自らは自らを否定できないのと同様に労働も労働を否定できない…
市場経済は競争である。 何の競争か? 生産競争である。 それはある意味、社会にどれだけの価値を与えられるかという競争である。 いわば与え合いの競争である。 しかしそこにマネーが入り込んだ結果、それは奪い合いの競争へと変…
搾取が可能になるのは搾取されざるをえない状況があるからだ。 生存を人質にされているから搾取に応じざるをえないのだ。 搾取をなくすもっとも効果的な手段はベーシックインカムによる万人の生存権の保証である。