金を貸してやるからこれで博打を打ってこい。勝ったら分け前を寄越せ。ただし負けても金は返してもらうぞ。これが資本主義の本質的な光景だ。そこにあるのは「働かざるもの食うべからず」というより「博打を打たないものは奴隷になるか、…
ーーそもそもなぜ王国は臣民たちに納税を強いたのか?これはあまり問われることのない問いである。一見したところ答えは自明にみえるからだ。政府が税を要求するのは民衆の金銭を手に入れたいからに決まっている。だがもしアダム・スミス…
借りたものは返さなければならないー。これはその通りである。しかしそれはあくまで道徳上でのことである。少なくともそれは経済的取引にまで当てはめるべきではない。 なぜなら仮にすべての借金ーすなわち投資ーが必ず返済(回収)され…
貨幣の害悪には様々あるが、なかでも最大のそれは経済活動を縛る足かせとなることだろう。 貨幣制度の元では、いくら生産力があっても貨幣がないと生産が不可能になるという馬鹿げたことが生じるのだから‥。 であれば貨幣を介さず、単…
生産物が増えれば社会はその分豊かになる。これは当然だ。 しかしそこにお金というものが介在すると妙なことになる。新しい生産物の量に比例してお金の量が増えないとその生産物が誰にも買えないという現象が起こるのだ。 さもなければ…
現代社会における多くの問題の根源に横たわるのは貨幣の専制支配である。 本来誰もが平等であるはずの市場において貨幣が他の商品に対して優越的立場にあることこそが問題なのだ。 貨幣は市場における絶対君主であり、他の商品はそれに…
民間企業は通常、銀行から資金を借りて財やサービスを生産する。しかし役所は税金というあらかじめ国民から集めたお金をもとに公共サービスを生産する。 役所だけなぜそのような形をとるのだろうか? 需要者からあらかじめ代金を受け取…
アングル:伊野党が二重通貨案、ユーロ離脱への第1歩か(ロイター) イタリアでユーロ離脱を念頭に置いた二重通貨制度が議論されている。 記事にもあるが、二重通貨制度は過去、世界各地で前例があり、必ずしも混乱をもたらすものでは…
「金を払う」とは仕事に責任を負わせること、「金を貰う」とは仕事に責任を負うことだ。金の介在しない仕事は絶対に無責任なものになる。 こう偉そうにのたまう人は、人間の行動をたかだか数百年程度しかない市場交換の歴史からのみ即断…