働くことは社会を破壊することである
人間にとって何もしないでいることほど難しいことはない。
もしそうなったらただでもいいから働かせてくれと泣きついてくる人も出てくるだろう。
しかし、今や少数の人間とAIロボットがあれば必要最低限の物資は生産できるようになっている。
何も全員が働く必要などないのだ。
現代の社会問題の多くは全員が働かなければならないところから生まれている。
その象徴がブラック企業だ。
ブラック企業が生まれるのはそうしないと食っていけない人がいるからだ。
モノやサービスが十分足りている中でビジネスを始めようとしたら必然的にブラックな領域に踏み込まざるをえないだろう。
その日の作業が完了した、それでも終業まで時間がある建設現場を見ればいい。
人は右のものを左に移すだけの無駄な仕事をして時間をつぶしている。
そうしないとさぼっていると非難されてしまうからだ。
それが現代社会のあらゆる「職場」で起こっていることだ。
必要なのは「もう家はできた。あとは生活を楽しむだけだ」という現場監督の工事完了宣言である。