親は子にたえず貸しを与えているが、子供は決して返済しない。返済してしまったら親子の縁が切れてしまうからだ。 ここにあるのは、貸し借りは友を失うではなく、友は貸し借りから生まれる、という贈与をめぐる互酬原理だ。 お金をめぐ…
消費しない投資家より生産しない消費者の方が社会に貢献している。 なぜなら消費がなければ生産はありえないからだ。少なくとも将来の消費の見込みがない限り、生産への動機が生まれることはありえないはずだ。 一方、投資は生産があっ…
いくら生産力が上がっても貧困がなくならないのは貨幣の設計にバグがあるからだ。 今の貨幣というカードゲームのルールは奪ったもん勝ち、貯蔵したもん勝ちで、そこには分配という考えがすっぽり抜け落ちている。 もちろん与え合いなど…
そもそも信用創造を含む銀行システムがこれまでなぜ秘密のベールに包まれてきたのか? 近代国家の根幹をなす議会制の仕組みなどは中学校においても詳細に教えられるのに、同じく根幹をなす銀行システムについてはなぜ秘匿されてきたの…
国債の日銀直接引受は禁じ手とされるが、その理由がいかにもとってつけたようなものなのはなぜなのか? 長い歴史から得られた貴重な経験というが、その歴史は正しい歴史なのか? なぜエスタブリッシュメントはこれほどヒステリック…
マネーが稀少なのは商品が稀少だからだ。商品が稀少なのは社会の生産力が低いからだ。 社会の生産力が爆発的に高まった現在、そしてこれからは商品は稀少ではなくなる。 商品の希少性の低下はマネーの希少性を低下させる。マネーの歴史…
商品が稀少でなくなれば、生産は稀少な貨幣を得るという利益動機によってはもはや駆動されなくなるだろう。おそらくそれは自己実現動機、もしくは贈与動機に取って代わられるはずだ。
商品が稀少でなくなりつつあるのにマネーがいまもなお稀少であることが世の中に矛盾をもたらしている。 なぜそのような矛盾が放置されているのか? マネーは稀少でなければならないという圧力が裏で働いているのだろう。