真の財源は生産力である

リソースの限界以外、生産力に本来上限はない。しかし貨幣経済においては貨幣量が生産力の上限となる。なぜなら需要がなければ生産しても売れないからだ。

すなわち我々はお金の金額分しか生産できないのだ。したがってお金ベースで考える限り、分配に回せる余剰の生産力、即ち「財源」は永遠に生まれない、ということになる。

これだけ生産力が高まってもなお、財源問題がつきまとうのは、このお金をベースにした「錯覚」のせいだ。われわれは、この錯覚から脱却しなければならない。さもなければ、ベーシックインカムを語る場合、必ず財源はどこにある、という的外れな問いにさらされ続けることになるだろう。