貨幣奴隷システムからの集団脱走がはじまる? Bライフから透けて見える日本の近未来

sponsored ads

五郎3番目の家_麓郷の森IMG_0111Akiyoshi's_Room

最近知ったのだが、自分で作った掘っ立て小屋に暮らす若者たちが増えているらしい。ホームレスというわけではない。田舎の安い土地を購入し、そこに簡素な小屋を建ててシンプルに暮らしている若者たちだ。面白いと思い調べてみたら、こうしたライフスタイルを差すものとしてBライフなる言葉もすでに定着しているようだ。Bライフとは、ベーシックライフの略語である。要するに必要最小限のモノしかもたず、電気代や水道代などの固定費もできるだけおさえたシンプルな暮らしという意味だ。

シンプルライフといえば、私のようなオジサンの頭にはヒッピー運動がまっさきに思い浮かぶ。ヒッピー運動は70年代、政治運動に幻滅した若者たちからはじまった社会変革運動である。ヒッピーの若者たちは「自然に帰れ」を合い言葉に仲間内で自給自足のコミューンをつくるなどして現代の物質文明に対し真っ向から反旗を翻した。ヒゲと長髪をたくわえ、反体制的な歌で社会を風刺したビートルズはその象徴的な存在だった。

だが、ベトナム戦争が終わり、世界的な経済成長がはじまると、そうした運動は下火となり、やがてほとんど消滅していく。物質的な豊かさが絶頂となった時代、そうした「貧乏くさい」運動はもはや社会的に「受けなくなった」のだ。

歴史をさかのぼれば、戦前も似たような運動があった。当時、勃興しつつあった社会主義にもとづく理想的な農村共同体をつくろうとしたユートピア運動である。代表的なのが、武者小路実篤が主導した「新しき村」だ。日本では大正デモクラシー、フランスではレ・ザネ・フォル(狂乱の時代)に相当する時代である。当時もまた急速に発展する物質文明への対抗という形で、共同体的、反機械文明的な思潮が高まりをみせた時代だった。

しかし、それらはいずれも一時的な盛り上がりを見せた後、時代の流れの中にはかなく消えていった。であれば、このBライフもまた過去のそうした思潮と同様、やがて消え去る運命にあるのだろうか。

sponsored ads

一時期そうした自然主義的な運動に共感したことのある私からみると、ひいき目もあるかもしれないが、今回のBライフは一過性のブームでは終わらないように思う。すなわち、こうしたライフスタイルが、一部の「変人」のものとしてではなく、一般の人たちにも受け入れられる時代が近い将来やってくるのではないかと、私はけっこう本気で考えている。

その理由をきちんと説明するには、いくらページを費やしても足りないのでやめておくが、簡単にいえばいまの経済システムはこのままいけば間違いなく破綻してしまうというのがその理由だ。

資本主義そのものの行き詰まり。それによる社会の二極化と環境破壊。少子高齢化とともに進行する人口減少。グローバル化による競争の激化。さらに追い打ちをかけるような人工知能による仕事消滅…。こうした問題のすべてが、人々を貧困へと追いやるトリガーとなっている。そしてその解決策が見つからないかぎりーーそれはほとんど絶望的だがーー多くの国民が好むと好まざるに関わらずBライフの境遇へと落ちこんでいく(あるいは逃げ込む)ことになるだろう。

実際、現在の社会問題から透けて見えるのは悲観的な未来ばかりだ。これに対して政府や政治家がどう考えているのかはわからない。だが、すくなくとも現状をみるかぎりこの国はむしろ自ら率先して滝壺に落っこちることを望んでいるようにさえみえる。

このまま行けば、社会の二極化がさらに進むことは間違いないだろう。そしてその厳しい競争社会では、おそらく99%の人が敗者となるはずだ。そうしてその結果、Bライフは一部の好事家によるロマンチックな冒険などではなく、圧倒的多数の人々の現実的かつ一般的な生活スタイルとして定着することが予想される。いや予想されるというより、論理的帰結として必然的にそうならざるをえないはずだ。

しかし、もしそのような未来が避けられないのであれば、ここはむしろ早めに準備しておいた方がよいのかもしれない。

そこで最後に、かつての全共闘世代よろしく(自分はそうではないし、彼らに共感もしないが)、こうアジることでこの文を締めくくりたいと思う。

全世代の日本国民よ、彼ら小屋暮らしの若者に続け! これは行き詰まったいまの経済システムへの静かなる抗議行動だ。極少数の金持ちが大多数の貧乏人を搾取する人間牧場からの集団脱走だ。これは21世紀のエクソダスだ。いまこそルビコン川を渉るのだ!

(はあ、こういうサヨク的なアジ文は書いた自分でも疲れるなあ…)

sponsored ads
アースハック ツイッターでもつぶやいてます
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です