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納税の義務の裏に隠されたカラクリ

   

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ーーそもそもなぜ王国は臣民たちに納税を強いたのか?これはあまり問われることのない問いである。一見したところ答えは自明にみえるからだ。政府が税を要求するのは民衆の金銭を手に入れたいからに決まっている。だがもしアダム・スミスが正しければ、そして金と銀が政府から完全に独立した市場の自然なはたらきを通じて貨幣になったのなら、金山と銀山を支配することだけですむのではないか? そうすれば国王は、必要な金銭をすべて手中におさめることができるのではないか。実際に古代の国王たちは通常それをおこなっていた。(中略)とすれば、金を徴収し、じぶんの肖像をそこに刻印し、臣民たちのあいだで流通させたあとで、そのおなじ臣民たちに、それを「税として」返すよう要求する目的はなんなのか? (中略)これが市場を生み出す最もかんたんで効果的な方法だからだ。(『負債論』デヴィッド・グレーバー)ーー

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政府はなぜ国民に納税を強いるのか? 国民の金銭を手に入れたいから、というのは表面的な理由にすぎない。真の理由は、紙幣を法貨として流通させるためである。

国が強制せずとも自然に流通する金貨や銀貨ならそうする必要はないが、その価値に疑問符のつきまとう紙幣は国民に受け入れてもらえないおそれがある。そのため政府は国民とのあいだに紙幣を還流させる納税という仕組みを作り出したのだ。紙幣による納税を義務にすることでそれが国民の間でも流通するようにしたのだ。

しかし、もしそうであれば、ここには次のような疑問がわき上がる。

紙幣が法貨として流通する限り、そして政府が紙幣を手に入れる手段が他にある限り、納税は必須ではないということになるのではないかーー?

また政府が紙幣を手に入れる手段が税金や借金以外にないというのは本当なのだろうかーー?

税とは何か? 公共サービスだけがなぜ税金で「生産」されるのか?

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